冬の休日
今日は休日。
最近は朝早く起きて、早朝の寒さを実感する事にしている。
まだ空が白む前に起きて、暗さと明けかけた空を見ると贅沢な気持ちになる。
股の間で丸まっている彼を起こさない様にゆっくり布団を抜け出して、部屋を暖めるためにストーブのボタンを押す。
まだ点火もされず寒い部屋の中で待っていると、うにゃうにゃとご飯をねだりながら彼が起きてくる。
「ご飯はまだですよ」
と伝えてもうにゃうにゃと抗議の声を上げる彼。
そんな時に点火されるストーブの火の音が、ボゥと部屋に響く。
普段なら体をビクッとさせる彼も抗議中
ひるまない。
真摯な瞳に負けて、ダイエット用のご飯を用意する。
朝ごはんに夢中になっているそばで、お水の準備。
温かい水を用意して、あとはそれぞれの時間。
ソファでダラダラしている私を横目に彼は二階へ
少し時間が経つと彼の顔を見に私も二階へ
いつもの出窓から町の監視をしている柔らかい彼の背中をソッと撫でる。
凛々しい横顔と、朝の街並みを見下ろしながら一息つく。
登校していく小学生を見守る瞳は優しい緑色をしていた。